記号の森の伝説歌
1986/12
技法 Technique |
四六上製函入り, 4C |
---|---|
種別 Category |
特定蒐集 _杉浦康平装幀コレクション _装幀 |
編著者名 Author |
吉本隆明著 |
出版事項 Publisher, Publication date |
角川書店, 1986.12 |
ISBN/ISSN | 4048712101 |
登録番号 Assesion Number |
|
解説 Commentary |
戦後を代表する思想家、詩人でもある吉本隆明が、折々に詠んだ長編詩。1986年にまとめられた。 民族的記憶の古層に根ざす詩のことばは山野をただよう言霊の流れとして、天地が不ぞろいになる、「センター揃え組」で表現された。ページの縁に滲む山川草木の映像を避けるように漂って配置される。杉浦の異例な提案を詩人は快諾し、漂泊感漂う本文組が実現した。 本書に収められた7編の長編詩には、詩を巡るページの余白の隅々に、風景画が現れる。日本の絵巻から引用された山水の景観が、章を追い、ゆっくりと右回りに旋回する。その動きが滲みとなって、小口を染めあげる。 周囲に配された山野の図は、≪信貴山縁起絵巻≫などの絵巻の画面の片隅から選ばれた。 函・表紙・見返し・扉・目次……と波のように上下しながら連綿し、円環する符号は、声明譜など日本の伝統音楽の記譜に由来するもの。詩のことばは限りない、声となって、響きわたる。 協力=赤崎正一 四、脈動する本 本文|(章ごとに異なる)レイアウト 本文|小口に(地層)を滲ませる |