特集
本コレクションの寄贈者である故・中村とうよう氏が制作に関わったレコードと著作の一部を紹介します。【大衆音楽の真実】世界のポピュラー音楽について網羅的に評論した『大衆音楽の真実』(1986年, ミュージック・マガジン社)とリンクする形で、その内容を音で補うべく制作されたのがLP盤の『大衆音楽の真実』(スープ・レコード)です。まさに古今東西のポピュラー音楽を聴くことができる名盤で、ご本人による解説付きです。...
【とうようズ・デイ2021:ポピュラー音楽の起源とその歴史をふり返る】“とうようズ・デイ”は音楽評論家の故・中村とうよう氏を追悼する定期イベントとして開催されています。2021年は配信形式のトークイベントとして、音楽評論家の北中正和氏と田中勝則氏に世界各地のレコードを再生しながらポピュラー音楽の起源とその歴史を解説していただきました。この特集では、トークで取り上げた楽曲や関連楽曲、書籍の情報をまとめて掲載しています。所蔵がある資料は、ページ下部で詳細情報も閲覧可能です。<div style="width: 100%; max-width: ...
【『AKIRA』の劇中音楽を担当】芸能山城組の名前は知らなくても、一度でも映画『AKIRA』を観たことがある人は、その唯一無二の音楽について記憶しているのではないでしょうか。芸能山城組は、1966年に「ハトの会コーラス」として活動をスタートします。インドネシアのケチャやガムラン、ブルガリアのポリフォニーなど世界各地の民族音楽を取り入れ消化したオリジナリティ溢れる作品を数多く発表してきました。故中村とうよう氏も彼らの活動に注目し楽曲解説などを行なっています。この特集では音源が聴ける作品をまとめてご紹介します。資...
アラブ世界にひろく存在する楽器ウード。遠くシルクロードをわたり、琵琶の起源になったともいわれています。緻密な寄せ木細工とサウンドホールの透かし紋様が美しく、目にも華やかなこの楽器、どんな音色をしているのでしょうか。ここではスーダン出身のハムザ・エル=ディンのレコードを中心に、巨匠ムニール・バシールとモハメッド・アブドゥル=ワハーブの奏でる音を聴いてみましょう。...
【和洋折衷】カタコトの日本語と東洋へのエキゾチシズムがあふれるメロディー。これらの曲は1945年の終戦後、GHQの統治下となった日本で生まれました。各地の米軍基地に駐留していたアメリカ兵のなかには本職が音楽家の人もいて、彼らが吹き込んだレコードが残っているのです。ここでは日系ハワイ人の歌手による曲も含めて、東洋と西洋の不思議な融合をお届けします。...
【ブリコラージュ?】工業用アルコールの瓶、洗濯板、ノコギリ……身の回りにあるものを楽器にして演奏する。瓶=Jugに由来するジャグ・バンドは20世紀初頭のアメリカ南部で、黒人たちの間で広められました。ここでは1920年代なかばに録音された、状態のいい10インチLPの音源を紹介します。...
【サリフ・ケイタを輩出した国、マリ】西アフリカはサハラ砂漠の国、マリ共和国のレコードを紹介します。マリでは古くからグリオと呼ばれる世襲制の音楽家が語り部として重要な役割を占めてきました。そしてフランスによる植民地支配からの独立後はポピュラー音楽が盛んになり、数々の国立バンドが生まれます。マリのアーティストとして著名なサリフ・ケイタもこのひとつであるレイル・バンド出身です。今回はドイツのレーベル、ムジカフォン(Musicaphon)のシリーズを聴いてみましょう。...
【ミュージック・オブ・アフリカ・シリーズ】アフリカでもっとも初期に行われた民俗音楽のフィールド・レコーディングのシリーズです。1950年代を中心に民俗音楽学者ヒュー・トレイシーによって採録された膨大な音源のなかから、当館所蔵の10インチLPをピックアップ。中村とうようによる国内盤リリース時のライナー・ノーツも紹介します。...
【ポリフォニーとポリリズム】中央アフリカの熱帯雨林に住むピグミー(バヤカ)の音楽を紹介します。鳥のさえずりのように即興で歌いあう複雑なポリフォニーや、川の水面を手で叩くウォーター・ドラムといった、プリミティブな音が美しいフィールド・レコーディングです。中村とうようコレクションでは、1950年代にイトゥリの森でピグミーの人びとと暮らし、研究と録音をおこなった文化人類学者コリン・M. ターンブルの著書も所蔵しています。...